「保険で出来る白い詰め物」をどこよりも分かりやすく徹底解説!

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前岡遼馬
このコンテンツは、現役の歯科医師がお口の健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログ記事です。当サイトの運営はこちらの運営理念に沿って行われています。

虫歯治療の代名詞

と言えば、白い詰め物です。初期の虫歯治療では最も多く用いられる材料で、保険治療の中にも入っています。

でも、「一体どこまでの虫歯ならこの材料で白く治せるのか?」、「銀の詰め物になる境界線はどこなのか?」、「どんな手順で治療をしているのか?」など疑問が多い治療でもあります。

そこで、今回は保険の白い詰め物の治療内容と適応の範囲について詳しく解説していきます。

キレイな治療を受けるための歯医者の選び方までお話したいと思いますので、最後まで読んで下さいね。

「白い詰め物」とは一体何なのか

先ずは、歯に詰めてる白い材料は一体何なのか?という部分からお話したいと思います。

“白い詰め物”と一般的に言われているのは、コンポジットレジン(以下、レジン)と呼ばれる材料です。

「コンポジット」なんて聞くとすごく難しく感じますが、要はお口の中で使える強化プラスチックです。レジンはメーカーによっても違いますが、基本的には、下図のような
ペーストレジン
粘土のようなペーストタイプと
フローレジン
ハチミツみたいな粘りがある液体タイプ(GCホームページより引用)があり、どちらも光を当てると固まります。

光照射
そして、”白”と一言に言っても、明るさや彩度によって色合いが違うので、色のパターンもたくさんあります。
シェード
(GCのホームページより引用)

これらをあなたの歯の色に合わせて、数種類組み合わせて自然な色合いを表現するわけです。

実際の治療がコチラ

ではここからレジンを用いた実際の治療を見ていきましょう。どのような仕上がりになるのか具体的にイメージしやすくなるはずです。

ケース1

先ずはこちらの写真を見て下さい。
インレー下のカリエス
この歯は銀の詰め物が合っておらず、中で虫歯が進行していました。詰め物を外してみると・・・・
インレー除去
この虫歯をキレイに取って、レジンを詰めて仕上げると・・・・
CR後
こんな雰囲気になります。

ケース2

次の方は元々歯周病の治療を希望されて来院された方です。歯周病の基本治療が終わった後で、前歯の詰め物のやり直しを希望されたので、治療することになりました。
前歯CR前
この前歯4本の白い詰め物をやり直すことになりました。かなり時間をかけてトライした結果・・・・
CR後
こんな風に仕上がりました。(写真はフラッシュ加減が良くありませんが)
真ん中の前歯に縦に入っていた亀裂は自然感を出すために敢えて残しています。

レジンで治療可能な虫歯の範囲

実際の治療を見て頂いた後で、ここからはレジンで治療できる範囲をお話します。飽くまで僕なりの相対的な基準ではありますが、参考にしてもらえればと思います。

レジンで治療できる範囲は担当する先生によって考え方も大きく変わりますし、実際の虫歯の状況を見てみないと何とも言えません。

「これから説明するケースに当てはまったらレジンでやってもらえるんだ!」ということではないので注意して下さい。

ではでは、注意事項を踏まえた上で、早速見てみましょう!

パターン1:噛む面のみの虫歯

これは先ほどのケース1のようなパターンで、噛む面だけにある虫歯です。
咬合面の虫歯
この写真のような虫歯ですね。これはほとんどの場合、レジンで治療できます。

が、ここで注意してほしいのは、歯と歯の間の虫歯を含んでいないということです。

レジンでの治療が難しい虫歯

同じ噛む面の虫歯でもレジンでの治療は難しい場合もあります。それは以下の写真のようなケースです。
隣接面の虫歯
上の写真の緑で囲った場所のような歯と歯の間の虫歯はとても治療が難しいんです。

レジンでやるとなると、歯の接し具合にも気を遣わなくてはいけませんし、歯との継ぎ目を失くすのもかなり大変です。

なのでレジンで出来ないことはありませんが、保険ではやってもらえないケースが多いと思います。

自費のレジン治療を専門的にやっている先生なら対応してくれる可能性はあります。

保険で治療するのであれば、銀の詰め物になる可能性が高い虫歯の範囲です。基本的に保険だと、“噛む面だけ”にある虫歯ならレジンで治療できると覚えてもらえればいいかと思います。

パターン2:前歯の虫歯

前歯の範囲が小さい虫歯も一般的にレジンの適応範囲です。さっきのケース2でも出てきたような虫歯です。
分かりやすい写真をもう一つ見てみると、
右上2の虫歯
このような虫歯です。

基本的に前歯は奥歯のように強い力(噛む力)がかかりづらいのでレジンでも問題なく治療できます。

もちろん、虫歯の範囲が大き過ぎると、歯全体を削って被せ物を入れなくてはいけなくなります。

なので、当たり前な話ですが、「虫歯が小さいうちに治療してもらえば、最小限のレジン治療で終わる」ということでもあります。

レジンで治療可能な虫歯のパターンは大きく分けて以上の2つです。これ以外の場合は大体銀歯を勧められると思っておいた方がいいですね。

レジンでの治療が難しい患者さん

実は上の2パターンに当てはまっていても、敢えて金属での治療を選択する場合もあります。

それは、“歯ぎしり”や”食いしばり”などの強い力が普段から歯にかかっている方です。お口の見た目で言うと、
ブラキサー
こういう見た目の方です。前歯をよく見ると、全体的に先端が平らですよね。

これは夜間の歯ぎしりや日中のストレスで歯をギリギリしてしまい、すり減っている証拠です。

こういう方の奥歯の治療でレジンを使うと、ものすごいスピードで擦り減ってしまいます。場合によっては、詰めたレジンが弾け飛ぶなんてこともあります。

レジンがすり減る度に何度も歯医者の治療を受けるのは、あまり好ましくありません。

僕の場合は、こういう患者さんにはゴールド(金属)を使った治療をお勧めします。ゴールドは保険で使われる銀の被せ物・詰め物と違って適度に柔らかく、歯の硬さに近いんです。

そのため、ギリギリした時に歯と同じくらいのスピードで擦り減ってくれるので安全なんですね。

是非、鏡で自分の歯の擦り減り具合を見て、参考にしてみてください。

キレイな詰め物をしてもらうためのポイント

最後にあなたが、キレイな詰め物をしてもらうために押さえておくべきポイントをまとめておきたいと思います。

ポイント1:正しい歯磨きをすること

これは一見レジンの治療とは関係ないように思いますが、とても大切なポイントです。

なぜなら、正しい歯磨きが出来ていないと歯周病になってしまうからです。

歯周病になると歯茎に炎症が起こります。すると、歯茎がちょっとした刺激で出血しやすくなってしまうんですね。

出血して歯が湿ってしまうと、しっかりとレジンを接着させることが出来なくなってしまいます。これでは質の高い治療を受けるのは無理です。

もし歯磨きが出来ていない状態で、無理やりレジンで治療したとしても、将来その歯が歯周病でなくなってしまっては意味がありません。

なので、あらゆる歯科治療に言えることですが、正しい歯磨きなくして、歯を残せる治療は出来ないということです。

“正しい歯磨きの仕方”は
歯医者も出来ない!?本当に正しい歯磨きの仕方とは?
という記事をチェックしてもらえればと思います。

ポイント2:丁寧に治療してくれる歯医者を選ぶ

先ほど僕がお見せしたケースは、歯1本の治療に対して30分近く時間をかけて行っています。決して5分とか、10分で出来る仕事ではありません。

「診察台に寝ると衛生士さんがほとんど診てくれて、先生が出てくるのは5分くらい」という歯科医院も多いのですが、それでは精度の高い治療は無理かと思います。

単純に考えて、5〜10分でやった仕事が何年も持つわけがないですから。

一応、「レジンでの治療を短時間にやると、一体どんな仕上がりになるのか?」というケースもお見せしたいと思います。
テキトーなCR
こんな仕上がりになります。これは患者さんに聞いた話ですが、以前の医院で10分ほどでやってもらった治療だそうです。

「なぜ同じレジンという材料を使っても、これほど差が出てしまうのか?」というと、”保険治療”というシステムが日本にはあるからです。

保険治療というのは、予め治療に対して個別の報酬が決まっています。「〇〇治療をしたら1000円」、「〇〇治療をしたら2500円」という具合にです。ただし、治療内容は問われません。

どれくらい時間をかけてやったか、
どれくらい丁寧にやったか、
どれくらい痛くないように治療したか、
どれくらい再治療が必要ないように配慮できたか、

といったことは一切関係ないんです。

逆に言えば、同じレジンの治療でも短時間でやればやるほど、患者さんの数をこなすことが出来るので利益が出ることになります。

「レジンの治療をこの患者さんにしました!」と国に申請すれば、その内容に関わらず一定金額がもらえるのが保険治療というシステムですから。

なので、歯医者になった人間が、「同じ報酬額なら、頑張っても無駄!スピーディーにたくさんの人を治療した方が利益が出るでしょ!」という発想になるのも、当然と言えば当然なんです。

キレイに、丁寧にやればやるほど、歯医者の生活が苦しくなるっていう不条理な環境が「保険治療」というしがらみでもあります。

このような事情も知っておくと、「保険でも時間をかけてくれる先生がいかにあなたのことを考えてくれているか」を実感してもらえるかと思います。

丁寧なレジン治療を受けたいなら、保険だろうが、自費だろうが、治療時間を30分近く取ってくれる歯医者を目安にして下さい。

「次はここの虫歯を治療しましょう!」と先生に言われた際、受付の方に「次回の治療はどれくらいかかりますか?」と予め聞いてもらえると、おおよその治療時間は把握出来ると思います。

まとめ

今回はコンポジットレジンの基本的な知識から、実際の治療、適応可能な虫歯のタイプ、レジンを使うのが難しいタイプのお口まで、幅広く解説しました。

この記事を読み返してもらえれば、”白い詰め物”についての知識はほぼ完璧かと思います。

自分が受ける治療内容をある程度知っておくのと、歯医者に全部お任せにするのとでは、結果に雲泥の差が出ます。

あなたの歯1本1本は世界に一つだけ。

その大切な歯が受ける治療ですから、是非とも簡単な治療内容は知った上で臨んでもらえればと思います。

ではでは、今回は以上です。


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ABOUTこの記事をかいた人

愛知県一宮市にある前岡歯科医院の院長で、『Dentalhacker』のライター。歯周病治療をベースに、「1本の歯を残す」ことにこだわった診療を行っている。『歯の本当の価値を伝いたい』という想いのもと、”歯ブラシから始まる予防歯科”の大切さを広めている。 たまにやる筋トレとバス釣りが趣味。根は真面目な性格だが、人を笑わすのが好きなので、よくウケ狙いに走る。診療中、患者さんに「最近肥えやーた?(名古屋弁で”太った?”の意)」と言われると、ヒドくテンションが下がるナイーブなハートの持ち主でもある。