歯を残すプロが「即日治療」をオススメしない3つの理由

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最近、多くの歯科医院のホームページで「即日治療」の文字を見かけるようになりました。

「技術が発展してきたおかげで、今まで何日もかかっていた治療が1日で終わるんだ!」

「1日で治療が終わるなんて、腕のいい歯医者に違いない!」

と希望を持って治療を受けられる方も多いと思いますが、“最新っぽい治療”を受ける前にはしっかりとそのデメリットまで理解しておく必要があります。

あなたが大切な歯を失うような事態になってしまわないために、今回は「歯を残すことにこだわる歯科医師が、即日治療をオススメしない理由」を詳しくお話していきたいと思います。

では、早速いきましょう!

「早く終わる治療=歯の寿命を縮める治療」と考えた方がいい!?

この記事の中でお話する「即日治療」は、歯を削ったその日の内にデジタルで型採りを行い、ロボット(専用の機械)によってその場で被せ物や詰め物を作り出し、セットまで行う治療のことです。

1日の内に被せ物が入るところまで終わってしまう治療なので、なかなか歯科医院に通う時間が取れない方にとっては、とても魅力的に写ることでしょう。

しかし、「早いこと」と「質が高いこと」を同時に達成することは難しいことを先ずは知っておかなければいけません。

一般的に質が高い(精度が高い)と言われるような商品、サービスは、その提供の過程で多くの工程や優秀な人材が必要になるものです。

結婚指輪のようなシンプルな形のものでさえ、完成するまでには数日〜数週間はかかってしまうものだと思います。

歯科治療に関して考えてみれば、歯という複雑な形をした立体を削って、その日のうちに正確な被せ物・詰め物を作るのはとても困難です。

なぜなら、お口の中には唾液や舌、頬っぺたなどの治療の妨げになるものがたくさん存在しているからです。

その中で正確に歯を削るだけでも30分近くの時間がかかりますし、精密な型を採らなければいけないことを考えると、あっという間に1時間以上の時間が過ぎてしまいます。

また本来、被せ物を入れる前には、予め最終的に入る予定の被せ物と同じ形を与えた仮歯を入れて生活してもらい、「問題なく機能するのか」をチェックする工程が必要不可欠です。

即日で被せ物を入れるということは、その治療内容をチェックする時間がないということ。

当日のうちに時間をかけて調整を行ったとしても、あらゆる刺激が入ってくるお口の中でトラブルが起らない保証はどこにもありません。

もし、被せ物を接着剤で歯にセットした後で問題が発覚すれば、再度被せ物を壊して外し、さらに歯を削って型採りをやり直さなければいけなくなります。

何度も治療を受けることは、歯の寿命を大きく縮める原因になります。

  • 出来る限り早く、見かけ上の治療を終わらせて満足するのか
  • 治療期間が長くなったとしても、長期的にトラブルなく過ごせる治療を受けるのか

治療を受ける前によく考えておく必要があります。

「その日のうちに治療を終わらせる=治療の経過を追わない」という真実

次にお話したいのは、僕ら歯科医師の仕事は、

「治療を終える(被せ物などを入れる)のがゴールではない」

ということです。

あなたのお口の中は、生活習慣やストレスなどの要因を大きく影響を受ける器官です。

その複雑に変化する環境の中で、僕らが提供した治療がどのような経過をたどっていくのかを数年、数十年単位で観察して初めて、治療内容が良かったのか、悪かったのかを評価できるのです。

  • 被せ物が入った終わり
  • 矯正で歯並びをキレイにしたら終わり
  • 歯茎の腫れが引いたら終わり

といった経過を追わない治療は、「やりっぱなしの無責任な仕事」になってしまいます。

目の前の患者さんに対して全身全霊を込めて治療を提供し、その後も患者さんの人生に寄り添ってお口の管理をサポートしていくことこそ、歯科医師に課せられた責任です。

そもそも、どんな仕事であっても、商品やサービスをお客さんに届けてからがスタートだと僕は思います。

  • 不便なことはないか
  • 費用に見合った満足度は得られているのか
  • 長期的に問題なく使えているのか

といったチェックを行い、問題があればアフターケアを行うところまで出来て初めて、プロの仕事だと言えるのではないでしょうか?

極論にはなりますが、専門職っぽい仕事をお客さんに提供するだけなら、専門学生にもできることだと思います。

歯科治療を受ける上では、「この先生は自分の治療の責任をしっかりと取ろうとしてくれるのか?」という視点で担当医を見なければいけません。

そもそも歯科医師は自分の家族に「即日治療」はしない

これは単純な話なのですが、僕の家族に歯のトラブルが起こったとしても、絶対に即日治療は選択しません。

理由は、歯科医師としての感覚的に”精度が低い治療しか出来ない”と考えているからです。

もし、僕が家族に歯科治療をするのであれば、どれだけ時間や期間がかかったとしても、目の前の歯を長く、安定して使ってもらえるであろう治療法を選択します。

例え、治療を受ける本人が即日で終わる治療を希望したとしても、プロとして正しい知識を伝え、「1本の歯を残すことがどれだけ価値のあることなのか」を熱意を持って伝えることが僕の使命だと思っているからです。

確かに現在、歯科治療のデジタル化も急速に進んでいますが、それでもまだ技術の高い技工士さん(被せ物などを作る職人)が作ったものと比べると、質の違いは明らかです。

人が人を想いながら生み出す治療は、機械では再現できない緻密さがあるのです。

時計などの精密機器が今だに熟練の職人の手によって組み立てられていることを考えても、最後は人の手が必要だと理解できるではないでしょうか。

もちろん、「まぁまぁの精度」であれば、ロボットであっても商品やサービスを作り出すことはできるかもしれません。ただ、お口の中の治療は「まぁまぁ」の出来では困ります。

10年、20年、30年という長い期間、安定して機能するためには、コンマ1mmレベルの細かな仕上げが必要不可欠なのです。

ただ、正直に言ってしまえば、「まぁまぁの治療」も「精度の高い治療」も実際に治療を受ける患者さんにとっては、大きな差は感じられないでしょう。特にお口の中は手鏡を覗き込んだとしても、隅々まで見ることが出来ないのでなおさらです。

治療の内容を自分でチェックする術がないからこそ、そもそものシステムとして精度の低い治療になりやすい処置は避けた方がいいと思います。

まとめ

今回は、「即日治療」のデメリットを中心にお話してきましたが、いかがでしたでしょうか?

基本的に僕は即日治療はオススメしませんし、僕自身、即日治療を診療に取り入れようとは微塵も思いません。なぜなら長期的に見れば、患者さんにとってデメリットしかないからです。

もちろん、短期的な視点で見れば、忙しい患者さん、通院する時間がない患者さんにとっては、その日のうちに治療が終わることはとても価値が高いと思います。

しかし、本来、歯科治療を受ける目的は、「自分の歯をできる限り長く、安定して使っていくこと」であって、「短時間でとりあえず終わらせる」ことではないはずです。

あなたの歯は、歯医者の治療を受ければ受けるほどに、その寿命をすり減らしていきます。

このデンタルハッカーでは何度もお伝えしている内容ですが、歯を残すために最も大切な視点は、「いかに歯医者の治療を受けずに済むお口の環境を手に入れるか」であって、「どんな歯医者で治療を受けるのか」、「どんな治療方法を選択するのか」は大した問題ではありません。

ここまで読んでいただけたあなたには、「即日治療が良いか悪いか」という議論の前に、「そもそもなぜ治療が必要な状態になってしまったのか?」という根本的な原因に目を向けてもらいたいと思います。

虫歯や歯周病になってしまった原因を知り、普段の生活習慣を適切にデザインできれば、歯医者で治療を受ける機会は激減します。

是非、他の記事も参考にしながら「自分の歯をどうやって守るのか」という知識を手に入れていただければと思います。

では、今回は以上です。

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ABOUTこの記事をかいた人

愛知県一宮市にある前岡歯科医院の院長で、『Dentalhacker』のライター。歯周病治療をベースに、「1本の歯を残す」ことにこだわった診療を行っている。『歯の本当の価値を伝いたい』という想いのもと、"歯ブラシから始まる予防歯科"の大切さを広めている。 たまにやる筋トレとバス釣りが趣味。根は真面目な性格だが、人を笑わすのが好きなので、よくウケ狙いに走る。診療中、患者さんに「最近肥えやーた?(名古屋弁で"太った?"の意)」と言われると、ヒドくテンションが下がるナイーブなハートの持ち主でもある。