歯のメインテナンスを受けるべき本当の理由を歯科医師が教えます!

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前岡遼馬
このコンテンツは、現役の歯科医師がお口の健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログ記事です。当サイトの運営はこちらの運営理念に沿って行われています。

健康意識の高い方にとっては既に当たり前の習慣になっている、歯医者への定期受診。歯科医療従事者の間ではメインテナンスと呼ばれているものです。

特に問題がなくても定期的に歯医者のチェックを受けた方がいいことに間違いはありませんが、このメインテナンスの本当の意味を知らない方がとても多いと感じています。

「メインテナンス=歯のクリーニング」と捉えてしまっていると、少しずつお口の環境が悪くなってしまうこともあります。

そこで今回はプロの目線で歯のメインテナンスの本当の意味と目的、得られるメリットや具体的な内容まで詳しくお話したいと思います。

最後まで読んで頂ければ歯を健康に保つ上で大切な考え方や歯を失わないための習慣も見えてくるはずです。

では早速いきましょう!

そもそも歯のメインテナンスって一体なに?

先ずはじめに歯のメインテナンスの定義を確認しておきたいと思います。

一般的に「メインテナンス」と呼ばれているものは、歯の治療期間が終わった後にお口の環境を現状維持するために定期的に歯医者でチェックを受けたり、プロのケアを受けることを言います。

車や家電製品も定期的にオーバーホールを受けた方が大きなトラブルを防げるように、「歯も定期的にプロの点検を受けるべきだ」という考え方が元になっています。

世間一般的な歯医者のメインテナンスは、患者さんにクリーニングを受けてもらうことを第一の目的にしている雰囲気があります。

しかし、「あなたの歯を残す」という視点に立った時、それだけでは不十分なのが実際のところです。

今回は正しいメインテナンスの考え方や具体的な手順について詳しく確認していきますので、「初めてメインテナンスについて学ぶ」つもりで読み進めてもらえればと思います。

「歯のメインテナンス=歯のクリーニング」ではない!

歯医者に定期的に通う方の中には、「クリーニングしてもらえばお口の中を健康に保てる」と考えている人が少なくありません。

実はこの考え方でメインテナンスを受けていると、少しずつあなたの歯が失われていくことになります。

その理由についてこれから詳しくお話したいと思います。

歯のクリーニングの効果は24時間しか持続しない

歯医者で衛生士さんにお口の中をクリーニングしてもらうと歯の表面がツルツルになって、とてもスッキリした気分になります。

その延長でしばらくお口の中が清潔な状態で保たれるようなイメージを持ってしまいがちですが、そこが大きな間違いです。

実は、歯磨きで落とさなければいけないプラーク(歯の表面に付く細菌の塊)は24時間で蓄積してきます。

プラークはお口の中にたくさんいる細菌がホコリのように固まったもので、1日中食べ物や飲み物をお口に入れていなくても必ず歯の表面に溜まってきます。

このプラークが唾液の成分によって石になったものが「歯石」です。

つまり、普段から正しいケア(歯磨き)が出来ていなければ、プロのクリーニングで歯石を取ったとしても24時間後にはプラークが歯の表面に付き、次に歯医者でクリーニングしてもらうまで細菌や歯石が付きっぱなしの状態になります。

歯の表面に付いた細菌が出す毒素によって歯茎には炎症が起こり、歯周病が進行します。また、プラークが常に溜まっている箇所は虫歯のリスクも高くなってしまいます。

メインテナンスの頻度は一般的に3〜6ヶ月に一度。90〜180日に1日だけ歯の表面をキレイにしてもらっても大した効果がないことは何となく理解出来るのではないでしょうか?

歯医者で受けるクリーニングの効果を信じるよりも、普段から自分が行うケアの質を高める方が歯を守る上では圧倒的に効果があります。

歯のメインテナンスの本当の意味

歯をメインテナンスする本当の意味は、「虫歯や歯周病の早期発見」が目的ではありません。

なぜならお口の病気は早期発見では遅いからです。

虫歯で失われてしまった歯の一部、歯周病で失われてしまった歯を支える骨は二度と戻ってきません。

他のカラダの病気のように早期発見、早期治療で済まされるものではないんですね。

メインテナンスの本当の目的は、お口の病気の早期予防です。病気になる前にその予兆を発見し、生活習慣をはじめとした普段のケアを見直すきっかけを提供するのがメインテナンスなのです。

お口の病気は早期予防がすべて

「早期予防」という概念はあまり聞きなれないものだと思いますので、その詳細をお話したいと思います。

あなたの生活習慣や家庭環境、仕事環境の変化はお口の中に色濃く出てきます。

例えばストレスなどで甘いものをたくさん食べるようになれば、歯の表面がうっすら虫歯になりそうな状態になったり、歯茎が少し赤みを帯びてきます。

家庭や仕事の影響で忙しくなり、満足に歯磨きができなくなれば歯の表面にプラークが残りやすくなり、歯茎から出血しやすくなったり、腫れぼったくなったりします。

その変化をプロの目で見て、今あるあなたの生活環境の中で出来る対策を提案することが早期予防です。

具体的なメインテナンスの内容と流れを紹介

ここまでの内容でクリーニングの効力とメインテナンスの本当の意味と目的をお話してきました。

ここからはあなたの歯を守るために、「受けるべき正しい歯のメインテナンス」について紹介していきたいと思います。

大まかな流れとしては3ステップです。順番に見ていきましょう。

ステップ1:お口の中の状態をチェック

最初のステップでは、「お口の中で気になる箇所があるかどうか」を聞いた上で、お口の中全体をチェックしていきます。

僕らが具体的に注目して見ているポイントは、

  • 虫歯になりかかっている箇所がないか
  • 歯茎に赤みは出ていないか
  • ポケット検査をした際に出血がないか
  • プラークが溜まっている箇所はないか
  • 被せ物に異変はないか
  • 噛み合わせは変化していないか
  • 食いしばりや歯ぎしりが増えた様子はないか

などです。

甘いものを食べる回数や量が増えると歯の表面に変化が出る前に歯茎が若干充血したようになります。

ぱっと見では分かりづらい変化ではありますが、その違いを見つけるのがプロの仕事です。

また歯磨きのレベルが落ちてくると歯茎に炎症が出始めます。見た目の赤みが強くなることに加えて、ポケットの検査をした際に出血しやすくなるのですぐに分かります。

その他には被せ物などの治療の跡をチェックして問題が起こっていないかも確認していきます。

ステップ2:患者さんの生活環境の変化を聞く

ステップ1でお口の中の変化を把握した後で、患者さんに最近の生活環境の変化についてお話を伺っていきます。

基本的にメインテナンスに入る前の治療期間を通して、正しいお口のケアについてはレクチャーが終わっています。

つまり、治療が終了した段階で二度とトラブルが起こらないお口の環境は整っているわけです。

そのためメインテナンスになってからお口の中に何らかの病気の兆候が見られる時、考えられる原因は大きく分けて2つあります。

一つは、治療が終わってから時間が経ち、少しずつ普段のケアの質が落ちていること。

そしてもう一つは生活環境の変化によって十分なケアが行えなくなっていることです。

どこに原因があるのかを特定するために患者さんとの会話を通して考えていきます。

「仕事は忙しさはどうか」、「家庭環境に変化はなかったか」、「最近ストレスが溜まることはなかったか」など、普段のお口のケアに影響を与える要因を中心にお話を伺うことで提案すべき対策の仕方が見えてきます。

生活環境の変化がなかったにも関わらず病気の兆候が見られる場合は、改めてプラークコントロール(歯磨き)とシュガーコントロール(甘いものを食べる頻度と量のコントロール)のポイントを確認すれば患者さんの意識が変わり、ケアの質も再び上がります。

補足

プラークコントロールとシュガーコントロールに関する記事をまだ読んでいないあなたは、

歯医者も出来ない!?本当に正しい歯磨きの仕方をイラストと写真で徹底解説!

歯磨きで虫歯は予防できない!プロが実践する虫歯予防をすべて公開!

の2つの記事をチェックしてみて下さい。

しかし、生活環境が変わったことで満足のいくケアが出来ていない場合に「ここをもっと磨いて下さい」、「甘いものは食べちゃダメですよ」などと一方通行のアドバイスをしても患者さんにとっては酷な話です。

やろうと思う気持ちはあっても仕事の忙しさや家庭環境の変化からなかなかお口のケアにまで手が回らないかも知れません。

その場合は、

「今は大変な時期だと思うので、歯間ブラシだけでも頑張って通していきましょう。」

「全体の歯磨きは今のままでいいので、ここだけは気をつけてブラシを当てて下さいね。」

「ストレスが溜まると甘いものをついつい食べたくなってしまいますが、食べる時間帯と回数だけは気にしてあげて下さいね。」

といったアドバイスを提供することが、患者さんの気持ちに寄り添った提案だと思います。

もちろん、仕事や家庭環境が落ち着けば普段のケアの質を上げていく必要がありますが、今の環境に合わせて病気が進行しない最低限の注意点だけを伝えることも「優しさ」だと僕は思います。

患者さんの普段のケアの状況を確認し、一人一人に合ったアドバイスを提供した時点でメインテナンスはほとんど終わっていると言っても過言ではありません。

ステップ3:お口のクリーニング

最後の最後にお口の中のクリーニングを行います。

ステップ2まででお口の現状を把握し、病気の発生を未然に防ぐための対策を一緒に確認すればメインテナンスの役割はほとんど終わっています。

最後にクリーニングを行うのは、「おまけ」のようなものだと思ってもらいたいところです。

前回のメインテナンスからその日のメインテナンスにかけてケア(特に歯磨き)が行き届かなかった箇所をクリーニングすることで、病気の進行を抑える効果は確かにあります。

しかし、普段から正しいお口のケアを習慣として続けることが出来ていれば、本来クリーニング自体は必要ないものです。

「前回から今回まで歯を大切にされてますね!この調子で普段からケアして下さい。」の一言で終わっても問題ないのです。

数ヶ月〜半年に1日のクリーニングよりも、それ以外の毎日繰り返すケアが何より大切だということはここまで読んでもらえたあなたなら十分に理解して頂けるところだと思います。

いい意味でも悪い意味でも、「歯医者のクリーニングを過信しない」という姿勢が重要です。

クリーニングを終えた後は、患者さんのお口の状況を考えて次回のメインテナンスまでの期間を決めます。

環境が安定していれば半年に1回程度のメインテナンスでも十分ですし、普段のケアの質に波がある場合は3ヶ月に1回ほどのペースに設定することが多いと思います。

以上でメインテナンスの処置は終了です。

まとめ

今回はあまり語られることのなかった「メインテナンスの真実」と言ってもいい部分をお話させてもらいましたが、いかがでしたでしょうか?

定期的に受けるプロのクリーニングで満足してしまった結果、歯を失ってしまった方を僕は何人も見てきました。

「前の歯医者には3ヶ月に1度、しっかりと通っていたのに歯がなくなってしまって・・・。」と涙を流されるのを見るのは、歯医者としてとてもツラいものがあります。

しかし、この記事をここまで読んで頂けたあなたは、きっと大丈夫です!

メインテナンスはクリーニングをするのが目的ではなく、普段のケアの質を高めるために受けるもの

この1文の内容をしっかりと理解して頂ければ、あなたの歯は死ぬまでしっかりと機能してくれると思います。

メインテナンスを受ける歯医者選びで迷った時には、

絶対に迷わない、本当にいい歯医者の選び方。

一生自分の歯で噛みたいなら、無愛想な歯医者を選べ!

この2つの記事を参考にしてみて下さい。

唯一無二の大切な歯を1本でも多く残すために、是非、今日から正しいメインテナンスを始めてみて下さい。

では、今回は以上です。


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ABOUTこの記事をかいた人

愛知県一宮市にある前岡歯科医院の院長で、『Dentalhacker』のライター。歯周病治療をベースに、「1本の歯を残す」ことにこだわった診療を行っている。『歯の本当の価値を伝いたい』という想いのもと、"歯ブラシから始まる予防歯科"の大切さを広めている。 たまにやる筋トレとバス釣りが趣味。根は真面目な性格だが、人を笑わすのが好きなので、よくウケ狙いに走る。診療中、患者さんに「最近肥えやーた?(名古屋弁で"太った?"の意)」と言われると、ヒドくテンションが下がるナイーブなハートの持ち主でもある。