歯の詰め物が取れた時、気をつけた方がいい6つのポイント。

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前岡遼馬
このコンテンツは、現役の歯科医師がお口の健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログ記事です。当サイトの運営はこちらの運営理念に沿って行われています。

食事中に「ガキッッッ!!!」と金属を噛んだような感覚があり、急いで確認すると歯の詰め物が外れていた・・・
インレー脱離
なんてことがたまに起きます。早く歯医者に行きたいけど仕事が忙しかったり、歯医者の予約も1週間先にしか取れない・・・。こんな時、「どうしよう」と焦ってしまいますが、押さえるべきポイントを知っておけば大丈夫です。今回は要点を6つにまとめてみました。

対応を間違ってしまうと歯を失う原因になったり、治療の費用も期間も余計にかかってしまいます。是非正しい知識を身につけて、あなたの歯を守ってあげて下さい。
では早速いきましょう。

歯の詰め物が取れた時にやってはダメなこと

ダメ

歯の詰め物を歯に戻す

これは焦ってやってしまいがちですが、暗くて狭いお口の中で、正確に詰め物を戻すのはとても難しいことです。もし土台の歯にしっかりと収まっていない状態噛んでしまうと、歯が割れるなど、さらなるダメージを受けてしまう原因にもなります。

また、詰め物が一度外れたということは”外れる原因”が必ずあるということ。当然、歯科専用の接着剤なしで戻しただけなら、すぐにまた外れてきます。外れるだけならまだしも、誤って飲み込んでしまうこともあります。飲んだ先が胃の中ならそこまで心配ありませんが、気管に入ってしまうと大変です。内視鏡を使って取らなくてはいけないので結構な大ごとです。余計なリスクを増やさないために詰め物を歯に戻すのはやめましょう。

家庭にある接着剤で詰め物を付け直す

歯科用の接着剤は手に入らないので、ホームセンターで買った金属用の接着剤で詰め物を自分で付け直そうとする方が稀にいます。これも危険なのでやめて下さい。家庭用の接着剤は、飽くまで家庭用。口の中に入れてもいいように作られている訳ではありません。メーカーも保証してくれませんので、安易な発想で対処するのは絶対にやめて下さい。

また、接着剤で間違った位置に詰め物がくっ付いてしまったら、歯医者に行くまで苦痛な時間を過ごすことになってしまいます。噛み合わせが高かったとしても、自分では調整できないので、本来の位置で噛むことが出来ずに不快感がとても強くなります。付け直そうとしても、接着剤の力は思いの外強いのでどうすることも出来ません。また、土台の歯との間に隙間ができて、細菌がたくさん溜まってしまうリスクもあります。
さらに接着剤が歯についてしまうと、治療の際にその部分を削ることになるので、歯へのダメージが大きくなってしまいます。歯を守るためにも絶対にやめましょう。

取れた詰め物をティッシュに包んでおく

取れた詰め物を一時的にティッシュに包むことは多いと思いますが、これも危険です。なぜなら、”ゴミと間違えて捨ててしまうから”です。実際に、「取れた詰め物を持って来ようと思ったんだけど、気づいたら捨てられちゃっててね。」とおっしゃる方はたくさんいます。あなた自身は詰め物を包んだティッシュと分かっていても、家族は分かりませんから注意が必要です。

なので、取れた詰め物のオススメの管理方法は、透明なジップロックなどの中身が見える袋に入れておくことです。マジックで何が入っているか書いておくと、より確実でしょう。詰め物は歯医者に持って行くその日まで、ゴミ箱行きを回避して大切に保管しておいて下さい。

歯医者に行くまでに注意したいこと

メガホンで叫ぶ女性

ここからは、”詰め物が取れてから歯医者に行くまで”に気をつけておいてもらいたいことをまとめていきます!

詰め物が取れた歯は念入りに歯磨き

詰め物が取れた歯には凹(へこ)みが出来るので、それだけ食べ物が挟まりやすくなります。それと当時に凹みにはプラーク(細菌の塊)も溜まりやすくなるので、普段よりも入念に歯磨きが必要です。隣の歯との間は歯間ブラシも使って丁寧に磨いておきましょう。

歯医者に行った時に歯肉炎になってしまっていると歯茎から出血してしまい、キレイな型が取れません。歯茎が炎症を起こしていると治療自体も難しくなるので、早く終わらせるためにも歯磨きはしっかりやっておいて下さい。炎症を改善するためには2週間はかかるので、受診する日だけ一生懸命磨いても効果はありません。普段から正しい歯磨きを実践することが大切です。

歯磨きの仕方については、
歯医者も出来ない!?本当に正しい歯磨きの仕方とは?
を参考にしてみて下さい。

熱いもの、冷たいものに注意

詰め物の取れた歯は象牙質(ぞうげしつ)と呼ばれる組織が露出しているので、”裸”のような状態です。このため温度の変化に敏感なんです。安易に熱いものや冷たいものを食べたり飲んだりすると強くしみることがあります。詰め物の取れた歯は元々歯医者で一度削られたことのある歯なので、神経との距離が近いんです。歯医者に行く日までは、温度変化の大きいものはなるべく控えるようにして下さい。

詰め物が取れた歯で噛まない

これもすごく大事です。詰め物が取れた歯は、とても脆(もろ)い状態です。なので、硬いものを噛んだり、いつもの同じように思いっきり噛んでしまうと、歯の一部が欠けてしまうことがあります。場合によっては神経に達してしまうようなヒビが入ることさえあります。こうなってしまうと、治療は大変です。神経を抜くことにもなり兼ねませんし、場合によっては歯自体を残せなくなってしまうかも知れません。治療期間も余計に長くなってしまうので、詰め物が取れた歯で食事をするのは控えた方がいいですね。

虫歯が出来るまでの期間ってどのくらい!?

残された時間を考える男性

「詰め物が取れた歯は、大体どれくらいの期間で虫歯になるのか?」
こちらも解説したいと思います。

1〜2週間程度なら虫歯はできない

詰め物が取れてから1〜2週間程度なら虫歯が進行することはないと思っていいです。基本的に虫歯は、ゆっくり進む病気です。詰め物が取れたからといってすぐさま虫歯になってしまうことはありませんから安心して下さい。

しかし、普段から甘いものばかりを飲んだり食べたりしている生活なら、かなりのスピードで虫歯になってしまう可能性もありますから早めの受診を心がけて下さい。「まだ2週間だから、もう少し大丈夫かな。」なんて発想はご法度です。

1か月以降から虫歯ができ始める

詰め物が取れた歯は健康な歯に比べて圧倒的に虫歯に弱い状態です。

あなたも既にご存知かも知れませんが、歯の表面を覆うエナメル質は体の中で最も硬い組織です。酸などの刺激にも強く、歯を守ってくれるシールドのような役割をしてくれています。しかし、元々詰め物が入っていた歯は、このエナメル質が虫歯によって破壊されている歯です。破壊された箇所を補うために、金属の詰め物が入っています。

つまり、詰め物が外れているということは”丸裸状態”。通常よりも早いスピードで虫歯が進行していきます。1ヶ月も放置をしていると虫歯になってしまう可能性が高くなってしまうので注意が必要です。

3ヶ月以上放置すると歯に穴が開く可能性が高い

詰め物が取れてから3ヶ月以上経ってくると歯に穴が開く可能性が高まります。

こうなってくると治療の時にかなり歯を削ることになってしまうので、将来的に歯を残せなくなってしまいます。高い確率で神経を抜かなくてはいけなくなりますので、歯を守るためにも「放置」は厳禁です。忙しくて何度も予約が取れない場合でも、応急処置だけはやっておいた方が安全です。

3ヶ月以上も放置していると痛みも出てくると思うので、歯医者に行くのが怖くなってしまいますが、「痛みよりも歯を残すことが大切」と心に決めて勇気を出して歯医者に行ってください。麻酔をすればほとんど痛みを感じずに治療をすることが可能です。表面麻酔を使えば、麻酔の注射も痛くないので安心して下さい。

詰め物を誤って飲み込んでしまったら!?

誤嚥する男性

詰め物を誤って飲み込んでしまった場合、「誤飲(ごいん)」と「誤嚥(ごえん)」という2つの場面があります。

「誤飲」というのは、食べ物や飲み物以外の異物を食道に飲み込むこと。「誤嚥」というのは、食べ物・飲み物・異物などを誤って気管の方に飲み込んでしまうことです。基本的に誤嚥しそうになると反射的に「むせる」という行動を取るので違いは分かりやすいと思います。

詰め物を誤飲した場合、基本的には排泄物と一緒に出てくるので心配は要りません

ただ、誤嚥(気管に入る)してしまうと肺炎などを引き起こす原因になってしまうので要注意です。「喉に引っかかった感じがするな・・・。」という場合は内科でレントゲンを撮ってもらい、肺の方に入ってしまってないかをチェックしてもらった方が安心です。

まとめ

今回は詰め物が取れてしまった場合の注意点についてお話しました。

歯医者にかかるまでにやれることはたくさんありますが、何より大切なことは「出来る限り早く専門家(歯医者)に診てもらう」ということです。”治療”となると、どうしても先送りにしたい気持ちが出てしまいますが、あなたの大切な歯を守るためにも勇気を出して予約してみて下さい。

今回は以上です。


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2 件のコメント

  • 神経を抜いてる歯が欠けました、
    詰め物をして、仮の被せものが出来るまで、待っていたら、詰め物が取れました。
    再度詰め物をしましたが、
    取れました。被せが出来るまで
    放置されました。この歯医者は、
    抜けるのを待っているようにしか
    思えない。

  • 重里さん、コメントありがとうございます。
    そうだったんですね。詰め物が何度も取れたり、放置されたような印象があると不安になる気持ちはよく分かります。
    「自分が納得できない対応をされている」と考えてしまうと、不信感を抱くこともあるかも知れません。
    でも、担当された先生がどのように考えて処置をされたかは時間をかけて聞いてみないと分からないものです。仮の被せ物も本来自費扱いになるところを無料で入れてくれていたのかも知れません。
    保険治療が中心の日本ではどうしても患者さんに十分な時間をかけて説明することができないので、誤解を生んでいる可能性もあります。
    是非、納得した治療を受けるために先生に直接聞いてみてください。

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