「年を取ると歯茎が下がる」なんて嘘!現役の歯科医師が真実を徹底解説

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前岡遼馬
このコンテンツは、現役の歯科医師がお口の健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログ記事です。当サイトの運営はこちらの運営理念に沿って行われています。

あなたは、

「年を取ると歯茎が下がる」

と思い込んでいませんか?

テレビ番組で”歯の健康”について特集が組まれることがありますが、その際に出演している歯医者が「年を取ると歯茎は下がります(痩せます)」と話している場面を目にすることがあります。

恐らくこの影響もあって、真実だと思い込んでいる方がとても多いのだと思いますが、結論からお話すると、

年を取っても歯茎が下がる(痩せる)ことは絶対にありません!

今回は、多くの方が誤った認識を持っている、「年齢と歯茎の関係」についてお話したいと思います。

また、「なぜテレビ番組で間違った情報が扱われてしまうのか?」についても併せて解説していきます。

最後までしっかりと読んでいただければ、二度と誤った情報に踊らされることはなくなりますし、歯医者に頼ることなく、自分の手で自分の歯を守れるようになるはずです。

では、早速いきましょう!

事実!年を取っても歯茎は下がらない!

先ずはじめに、「年を取っても歯茎は下がらない理由」について詳しくお話したいと思います。

全ての病気には原因がある

これはとても重要な考え方なのですが、世の中の全ての物事には必ず原因があります。

「歯茎が下がる」ことも例外ではなく、明らかな原因が存在しています。

歯科医学的に歯茎が下がる原因として挙げられるのは、

  • 歯周病にかかっている
  • 歯磨きの仕方が間違っている
  • 噛み合わせが悪く、歯に負担がかかっている

この3つです。

逆にこれらの要素がなければ歯茎が下がることはあり得ません。どれだけ年を重ねていても、です。

まだしっくりきていないかも知れないので、別の場面で少し身近な例を挙げてみましょう。

あなたは、高齢の方が何もしていない時に、いきなり骨折することがあると思いますか?

もちろん、若い方に比べて高齢者の方が骨密度が低くなりやすい傾向にあるので、「骨折しやすい環境にある」のは事実かと思います。

ただ、「転ぶ」、「足や腕を強くぶつける」などの要素(原因)がなければ、「いきなり骨折する」ということはあり得ないはずです。

お口の中でも同じことです。年齢は確かに病気のリスクになるかも知れませんが、必ずしも病気になるわけではないのです。

「歯茎が下がる原因」を詳しく見てみましょう!

では先ほど挙げた、3つの「歯茎が下がる原因」について詳しく解説していきたいと思います。

この原因を正しく理解できれば、歯茎が下がる心配からは解放されるはずです。

歯茎が下がる原因(その1):歯周病にかかっている

これは最も大きな原因の一つです。

歯周病という病気は、歯を支える歯茎や骨に炎症が起こる病気です。この病気が進行すると多くの場合、歯茎が下がっていきます。

「私は歯周病じゃないから大丈夫」と思ってしまいがちですが、実は日本人の約半数が歯周病にかかっています(進行度合いの差はありますが)。

厚生労働省の歯科疾患実態調査のデータはこちら

「2人に1人が歯周病にかかっている」と言っても差し支えない程、多くの人が知らず知らずのうちに抱えている病気なので、「年を取ると歯茎が下がる」という都市伝説が生まれる要因になってしまうのでしょう。

歯周病の予防法

この病気の原因は歯の表面に付いているプラークという細菌の塊です。

これを毎日の歯磨きでしっかりと落とすことができれば、誰にでも予防することが可能です。

詳しい内容は、

【完全保存版】自宅で出来る、本当に正しい歯周病の予防法

こちらの記事を参考にしてみてください。

歯茎が下がる原因(その2):歯磨きの仕方が間違っている

歯茎が下がる原因として2つ目に多いのが、「歯磨きの際に歯ブラシの毛先が歯茎に当たってしまっている」ということです。

テレビのCMや歯科医院で教えてもらう歯磨きの仕方として”バス法”という磨き方があるのですが、これが歯茎を傷つける要因になっています。

“バス法”の磨き方はこちら

一見、なんら問題ないような当て方に見えますが、よく見てみると赤い斜線部のプラークに毛先が当たっていないことが分かると思います。

この状態で力を入れて一生懸命磨いていくと、

このような当たり方になります。これでは歯を磨いているとは言えず、歯茎を擦(こす)っているだけになってしまいます。

歯磨きの際に歯茎に擦り、下に押さえつける力を加え続けてしまうと、生体の反応として歯茎は下がります。

「歯茎のマッサージは歯周病予防に効果的」という発言をされる先生もいますが、歯周病の原因は飽くまで歯の表面に付いているプラークなので、歯茎のマッサージ自体には歯周病を改善したり、予防する効果はありません。

むしろ、マッサージを意識するあまり、歯ブラシの毛先でゴシゴシ擦ってしまうと歯茎はどんどん下がってしまいます。

正しい歯磨きの仕方

正しい歯磨きの方法は、歯ブラシの毛先を歯の表面に向けて垂直に当て、細かく振動させる磨き方になります。

図にしてみると、

このような当て方になります。赤い斜線部のプラークにも効率よく毛先が当たっていることが分かると思います。

より詳しい歯磨きの仕方に関しては、

歯医者も出来ない!?本当に正しい歯磨きの仕方をイラストと写真で徹底解説!

こちらの記事を参考にしてみてください。

歯茎が下がる原因(その3):噛み合わせが悪く、歯に負担がかかっている

歯茎が下がる理由として3つ目に挙げられるのが、噛み合わせの影響です。

上下の前歯が離れていて、奥歯しか噛んでいないような噛み合わせの方に多いのですが、歯に横方向の力が強くかかることによって歯茎が下がることがあります。

見た目としては、

このような噛み合わせの方に多い傾向があります(奥歯だけが噛んでいて、前歯が離れている”開咬(かいこう)”という状態)。

また噛み合わせに問題がなくても、普段から食いしばり癖のある方や夜間に強い力で歯ぎしりをしている方も同じような原理で歯茎が下がることがあります。

噛み合わせの治療法

開咬の患者さんに関しては、矯正によって前歯を閉じて奥歯にかかる力の負担を減らす必要があります。

食いしばり癖や夜間に歯ぎしりをしている方は、歯にかかる力をコントロールするためのトレーニングが必要です。

詳しい内容に関しては、

抜歯の危機?歯が割れる原因と治療法をパターン別に徹底解説!

こちらの記事を参考にしてみてください。

なぜテレビ番組で間違った情報を配信しているのか?

ここまでの内容で「歯茎が下がる理由」とその対処法に関してはご理解いただけたかと思います。

では、ここからは「なぜテレビ番組で”年齢とともに歯茎が下がる”といった間違った情報が扱われるのか?」についてお話したいと思います。

テレビ番組の裏では巨額のお金が動いている

先ず理解しておかなければいけないことは、テレビ(民放)はスポンサーが支払っている多額の広告費によって制作されているということです。

番組出演者の出演料も、スタジオセットの制作費も、撮影スタッフの人件費も、すべてはスポンサーがいて初めて調達できるものです。

ということは、「スポンサー企業にとって不利益になるような情報を発信することは絶対に許されない」ということでもあります。

例えば、このデンタルハッカーで僕が繰り返しお伝えしている、「虫歯や歯周病は誰でも正しい知識とテクニックがあれば、歯医者に行かなくても予防することが出来る」といった内容や「歯磨き粉やマウスウォッシュ、電動歯ブラシといったグッズなんて必要ない」といった発言は、テレビ番組においてはタブーなのです。

番組に出演している歯医者が、本気で病気をなくすための知識やノウハウを提供してしまえば、「仕事をなくすな!」と日本中の歯医者からクレームが出ることでしょう。

また、「歯磨き粉はいらない!」などと言ってしまうと、CMで流れている歯磨き粉メーカーの売り上げは激減してしまいます。

「虫歯予防に最も効果的なのは、シュガーコントロール」という、歯を残すために仕事をしている先生にとっては当たり前の内容であっても、お菓子メーカーへの悪影響を考えると、当然編集でカットされることになります。

わざわざ自社の売り上げを下げるためにスポンサーとしてお金を出す企業はありません。

出した広告費以上の売り上げに繋がるからこそ、多くのCMを打ったり、番組に出資しているわけです。

つまり、「基本的にテレビ番組というのは、視聴者にとって本当に価値のある内容を放送しているわけではない」ということを肝に銘じておくべきだと思います。

番組に出演している歯医者も正しい認識を持っていない

また、テレビ番組に出演する歯医者に問題がある点も否定できません。

歯科医療の世界で「日々患者さんのことを真剣に考え、治療を提供し、多くの同業者からも尊敬されている歯医者」がテレビに出演することは極めて稀です。

ほとんどの場合、”〇〇大学教授”などのように大学に所属している先生が出演者として選ばれているはずです。

ここで注意しなければいけないのは、教授などの肩書きがついた歯医者は、実際の歯科治療の現場から遠ざかっていることが多いという点です。

「診療以外の仕事も多いため、なかなか患者さんの治療に時間を割けない」というのが実情だと思いますが、お口の中を診る機会がどうしても少なくなってしまうのです。

一方、町医者と呼ばれるような一般開業の歯医者は、「かかりつけ」という言葉があるように、一人の患者さんを長期に渡って診ていることが多いのです。

長年一人の患者さんを診ていると、お口の中の写真やレントゲンなどの資料も蓄積されていくので、「机上の空論ではなく、実際の患者さんのお口はどのように変化するのか」がとても良く分かるようになります。

お口のトラブルがあったとしても、「何が原因なのか?」、「どんな環境の変化があったのか?」ということが過去の資料と照らし合わせることで、大学の教科書では学べないレベルで理解できるようになるのです。

もちろん、大学に所属している歯医者でも素晴らしい先生方は大勢います。ただ、テレビに出演するためには「肩書き」がとても大切になるので、選ばれるのは限られた先生だけということになります。

「現場に立っている先生が、現場のありのままをテレビで伝えることができない」というのが、大きな問題だと僕が思います。

さらに、番組に出演する歯医者はほとんどの場合、「自分の大学(歯科医院)では、どのような治療をしているのか?」という宣伝を挟みます。

ここにも「お金が絡んでいる」と言わざるを得ない状況があるので、「本当に患者さんの健康に役立つ内容になっているか」という点には疑問が残るわけです。

まとめ

今回はあなたに「年を取ると歯茎が下がる」という誤った認識を変えてもらうためにお話しましたが、いかがでしたでしょうか?

誰しも歯茎が下がるのは避けたいトラブルですが、明確な原因さえ知ってしまえば心配は要りません。

特に歯周病の成り立ちを理解し、歯磨きの仕方を見直すことができれば、ほとんどの場合、年齢とともに歯茎が下がることはなくなります。

実際に僕の医院にメインテナンスで通院されている高齢の方は、いくつになっても健康な歯茎を保たれています。

是非、今回の記事は何度も見直して知識の整理をしてみてください。

またテレビ番組で歯の特集が組まれた際の裏側についても今回はかなり詳しくお話しました。

「テレビでやっていたから」と情報を鵜呑みにするのではなく、「歯を守るためには何が必要なのか?」と自分でもしっかり考える姿勢がとても大切です。

残念ながら、歯医者は歯を守ってくれません。唯一無二の大切な歯を守ることができるのは、あなた自身だけです。

今回の記事の途中でも、歯を守るために役立つ情報をまとめた記事もご紹介していますので、そちらも是非チェックしてみていただければと思います。

では、今回は以上です。


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ABOUTこの記事をかいた人

愛知県一宮市にある前岡歯科医院の院長で、『Dentalhacker』のライター。歯周病治療をベースに、「1本の歯を残す」ことにこだわった診療を行っている。『歯の本当の価値を伝いたい』という想いのもと、"歯ブラシから始まる予防歯科"の大切さを広めている。 たまにやる筋トレとバス釣りが趣味。根は真面目な性格だが、人を笑わすのが好きなので、よくウケ狙いに走る。診療中、患者さんに「最近肥えやーた?(名古屋弁で"太った?"の意)」と言われると、ヒドくテンションが下がるナイーブなハートの持ち主でもある。