これは知っておきたい!セラミックを使った歯科治療のデメリット

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前岡遼馬
このコンテンツは、現役の歯科医師がお口の健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログ記事です。当サイトの運営はこちらの運営理念に沿って行われています。

「セラミックは白くてキレイ!」
「自分の歯と全く区別が付かない仕上がり!」
「金属アレルギーにならない!」
「今の時代はメタルフリーです。」

などなど、セラミック治療のメリットは多くの場所で語られています。あなたも、「保険外でお金はかかるけど、セラミックで白くキレイに治したい!」という気持ちになったことがあるかもしれませんね。

ところが、そのデメリットまで理解した上で治療を受けている方は少ないのが現状です。

メリットだけを聞くと、すごく魅力的に思えますがちゃんと中身を知っておかないと色々後悔することになります。「白くなるから」という安易な理由だけでセラミックを選ぶのは危険ですから。

そこで今回は、あまり説明される機会がない、セラミック治療のデメリット、そして他の治療法との比較をお話したいと思います。
ではでは、早速行きましょう!

セラミックのデメリットはこれ!

オールセラミック

セラミックのデメリットは大きく分けて

・適合の悪さ
・強度

の2つです。

その1:適合の悪さ

先ずは適合の精度からです。「適合」と言われてもピンとこないと思いますが、要は”自分の歯と被せ物が、どれだけ段差なく滑らかに繋がっているか”ということです。

もちろん、その段差は、自分の舌で触ってわかるほどのものはありません。しかし、細菌の大きさで見れば、被せ物と歯との間にできる段差はプラーク(細菌の塊)が付きやすくなる絶好の足場になるので、虫歯や歯周病につながります。

もちろん”被せる”以上、段差をゼロにすることは物理的に出来ません。

しかし、可能な限り滑らかに歯と繋がっている被せ物を僕ら歯医者と技工士さんは目指しています。

その「適合」に注目すると、セラミックの被せ物はいま一つです。技術の高い技工士さんが作ったものであれば、病気のリスクを下げられる精度に上げることは可能ですが、後ほど説明する金属の被せ物に比べるとどうしても劣ってしまうんですね。

その2:被せ物の強度

セラミックを使う被せ物の中でも、全てセラミックでできたオールセラミックと呼ばれるものは名前の通り、”すべてがセラミック(陶材)”で出来ています。

だからこそ本来の歯にそっくりな透明感まで表現できるのですが、強度が犠牲になります

陶器をイメージすればわかりますが、物自体はとても硬いのですが、強い力が加わると簡単に欠けてしまいます。そして、基本的には欠けた部分の修理はできません。丸々作り直しになってしまいます。

ですから僕は奥歯にオールセラミックを使用することはオススメしません。見た目はキレイになりますが、奥歯にかかる力を考えると長期維持には向かないと思うからです。

特に普段から無意識に食いしばっている人や噛む力が強い人なら、セラミックが割れてしまうリスクはかなり高いです。

最近ではセラミックの中でも“ジルコニア”という素材を使う場合があります。

人工ダイヤにも使われる素材なのですが、これを使うと割れたり、欠けにくくはなりますが、リスクがかなり高いんです。なぜなら、硬すぎるからです。

噛み合わせの設定が不適切な場合は、被せ物がすり減らない分、向かいの歯にかなりの負担がかかってしまいます。

場合によっては自分の歯が割れることさえあるんです。顎に負担がかかって顎関節症になることもあります。硬い過ぎるということは、それだけデメリットが多いんですね。

これが大事!セラミック治療と他の治療法の比較

セラミックのデメリットだけを知っても、他の治療法との比較がなければ意味がありません。

なぜなら、”何と比較して”という部分が大事だからです。比較する対象がなければ、デメリットじゃなくて単なる事実になってしまいますから

そこでここからは、”セラミック以外にはどんな被せ物があるのか?”というところを確認していきましょう

被せ物ってどんなのがあるの!?

セラミック治療と比較される保険外の被せ物としては、

・全て金属の被せ物(ゴールドクラウン)
・金属の上にセラミックが焼き付けてある被せ物(メタルボンド)
・全てセラミックの被せ物(オールセラミック)

の3つに分けられます。これからそれぞれメリット・デメリットを解説していきたいと思います。

適合No.1の被せ物、ゴールドクラウン

メタルボンド&ゴールド

上の写真で言うと一番右ですね。

<メリット>

メリットとしては何と言っても適合の良さです。

見た目が関係ない奥歯などであれば、このゴールドクラウンが最も理想的だと僕は考えています。実際に被せ物を作る、技工士さんの意見も同じかと思います。

そして、もう一つのメリットはゴールドの硬さが歯に近いので、自分の歯と同じくらいのスピードですり減ってくれるということ。

保険で入る銀の被せ物と違い、金の配合量が多いゴールドクラウンは少し柔らかいんです。他の歯にダメージを与えない絶妙な硬さは大きなメリットと言えます。お口の中で長期間、安定して機能してくれることが特徴です。

<デメリット>

最大のデメリットは写真を見ていただけると分かりますが、見た目です。”ゴールドクラウン”というくらいなので、キンキラキンです。当然、前歯などの目立つ箇所ではチョイス出来ません。基本的にそこまで見た目に関与せず、力がかかりやすい奥歯(前から6〜7番目の歯)で使われるのがゴールドクラウンです。

適合と見た目を兼ね備える、メタルボンド

メタルボンド&ゴールド
上の写真でいうと、左2本の歯がメタルボンドです。別の資料なら、
メタルボンド
このような感じです。

この被せ物は、金属のフレーム(骨組み)の上にセラミック(陶材)を焼きつけたものです。フレームは、”最終的な被せ物よりも一回り小さい金属の被せ物”だと思ってください。その上にセラミックを付けて歯本来の形、色を再現しています。基本的には、かなり自分の歯に近い色を表現できるのがメタルボンドです。

<メリット>

メリットは見た目の良さを確保しつつ、強度が比較的高いということです。

通常セラミック(陶材)は硬くて脆い(もろい)素材。そこを補うために金属の被せ物が土台になっているわけなんです。

土台の歯に接しているのは金属なので適合の精度も高いです。見た目は一般の人が見てもほとんど分からないと思ってもらえればいいですね。
メタルボンド2
これがメタルボンドの被せ物です。上手い技工士さんが作ったものなら、歯医者でもパッと見では見分けれません。

<デメリット>

デメリットとしてはセラミックが表面を覆っているので割れやすいことです。特に噛む力がとても強い人の奥歯にメタルボンドを入れると割れることが多いですね。

ただ、すべてセラミックでできたオールセラミックの被せ物よりは破損のリスクは低いです。仮に欠けてしまったとしても、土台の歯自体は金属のフレームで覆われているので、虫歯になってしまう心配もありません。

もう一つのデメリットとしては、色の再現が難しいということです。金属のフレームがあるので、どうしても金属色が透けてしまうんですね。

特に前歯などの光がよく当たる箇所ではオールセラミックと比較すると若干美しさに欠ける部分があります(一般の方が気づくことはほとんどありませんが)。

美しさが抜群、オールセラミック

最後にオールセラミックのメリットをお話したいと思います。
オールセラミック

<メリット>

メリットは写真を見てもらえれば分かりますが、圧倒的な美しさです。歯科材料の中でも、最も自然な歯の色合いを出すことが出来る被せ物です。歯の先端付近の透け感まで再現されています。なので、一般の方が被せ物だと気づくことはないと思います。

歯の種類別で、僕がオススメする被せ物を紹介!

被せ物のメリット・デメリットを知ってもらった上で、「僕ならどの被せ物をオススメするのか?」を歯の種類別に解説したいと思います。

ここで言う”前歯”は左右の犬歯(糸切り歯)までで、奥歯は犬歯よりも後ろの歯です。奥歯はさらに手前2本の小臼歯と奥側2本の大臼歯に分かれます。

奥歯の場合

僕は普段、

小臼歯、または大臼歯で見た目を気にするなら、メタルボンド

大臼歯で見た目が気にならないなら、ゴールドクラウン

をオススメしています。

奥歯でも比較的目に付きやすい、手前の小臼歯はメタルボンド。奥にある大臼歯の場合でも、見た目が気になる下顎はメタルボンド、口を開けてふんぞり返らないと見れない上顎の大臼歯はゴールドクラウンを提案することが多いです。

もちろん、目の前の患者さんの噛む力、普段の食いしばり癖などを見極めた上での提案なので、一概にこのパターンになるわけではありません。ただ、長期的な安定を考える上では、ベストな選択に近いと思います。

前歯の場合

前歯4本
写真のような犬歯以外の前歯4本で、
プロが見ても分からない見た目を求めるなら、オールセラミック

犬歯&前歯全体がフツーにキレイな被せ物で、適合の良さも欲しいなら、メタルボンド

という選択になります。

犬歯は噛み合わせにとって、とても重要な役割を果たすので、舌側(見えない側)は強度の高い金属になっているメタルボンドを選びたいところです。

もちろん、前歯に関しても、「どの歯まで被せるのか?」、「元々の歯の色や形はどうか?」、「お口全体の噛み合わせはどうか?」といった状況を診断した上での提案になるので、最終的には担当する先生とよく相談するのがベストですね。

一つの選択基準として参考にしてみて下さい。

まとめ

今回はオールセラミックの被せ物のデメリット、そして他の保険外の被せ物の種類とメリット・デメリットについてお話しました。

“被せ物”となると、どうしても見た目を気にしてしまいますが、「その被せ物を入れる歯が二度と治療を受けずに済むか?」ということの方が遥かに大切です。

そのために今回は”適合”という少し専門的なお話もさせてもらいました。いくら見た目が良く見えても、それが歯に合っていなければ何の意味もありません。むしろ歯の寿命を大きく縮めることにもなり兼ねません。

是非、被せ物を入れる時には担当する先生とよく相談して、メリット・デメリットを理解した上で治療に臨んでもらえればと思います。

そして、被せ物の治療以上に、「今後、同じような虫歯にならないためにはどうすればいいのか?」「大切な歯を歯周病で失わないためにはどうすればいいのか?」といった根本的な部分も大切です。

いくら質の高い被せ物が入ったところで、自分のお口を正しく管理出来ていなければ、近い将来必ずトラブルが起こってきます。あなた自身が自分の歯を守れるような知識・テクニックを身につけてもらえればと思います。そのためのお手伝いがDentalhacker(デンタルハッカー)を通して出来ればとても嬉しいです。

では、今回はこんなところで!


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ABOUTこの記事をかいた人

愛知県一宮市にある前岡歯科医院の院長で、『Dentalhacker』のライター。歯周病治療をベースに、「1本の歯を残す」ことにこだわった診療を行っている。『歯の本当の価値を伝いたい』という想いのもと、"歯ブラシから始まる予防歯科"の大切さを広めている。 たまにやる筋トレとバス釣りが趣味。根は真面目な性格だが、人を笑わすのが好きなので、よくウケ狙いに走る。診療中、患者さんに「最近肥えやーた?(名古屋弁で"太った?"の意)」と言われると、ヒドくテンションが下がるナイーブなハートの持ち主でもある。