水がしみる知覚過敏、5つの原因と治療法を紹介!

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前岡遼馬
このコンテンツは、現役の歯科医師がお口の健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログ記事です。当サイトの運営はこちらの運営理念に沿って行われています。

水を飲んだ時、風が当たった時、ヒヤっとしみる知覚過敏。

「しみる」と一言に言ってもその原因や対処法は様々です。

しみ止めを塗ってもらって治るようなものでもありません(一時的に症状が収まるだけ)。

そこで今回は「知覚過敏」とひとくくりにされる症状を原因ごとに解説して、その対応を詳しくお話したいと思います。

ではでは、早速いってみましょう!

虫歯と知覚過敏の違いって!?

先ずは、“虫歯と知覚過敏は違う”ってことを最初にお話しておきます。

これを知っておかないと、「知覚過敏だと思ってたら虫歯が進んでいた・・・」なんて悲しいことにもなり兼ねませんから、しっかり押さえておきましょう!

<虫歯>

・何もしてなくても痛みがある

・水だけでなく、噛んだときにも痛みがある

・できる場所には個人差がある

<知覚過敏>

・何もしていなければしみることはない

・噛んでも痛みはない

・ほとんど症状が出るのは奥歯

とこれだけの違いが虫歯と知覚過敏にはあります。項目を見比べながら、自分なりにチェックしてみて下さい。

知覚過敏の原因と治療法

ここからは「知覚過敏は一体何なのか?」そして、「どんなメカニズムで水がしみるのか?」についてお話したいと思います。

水や風で歯がしみる理由は単純で、「歯の中を走っている神経に刺激が伝わるから」です。

虫歯でしみるのも、基本的には同じ原理です。でも、知覚過敏は神経を刺激する経路が少し違うんですね。

知覚過敏は正式名で”象牙質知覚過敏症(ぞうげしつちかくかびんしょう)”と言います。

象牙質とは歯の表面を覆っている、エナメル質の内側にある素材のこと。

通常、歯茎の上に出ている部分の歯はほぼエナメル質です。でも根っこの部分、つまり骨に埋まっている部分は象牙質が表面に出ているんですね。

この象牙質に水が触れたり、風が当たったりすると刺激が神経に伝わってしまうんです。(これが“知覚過敏”)
歯の解剖
ここではとにかく、虫歯と知覚過敏は全く違うとだけ覚えておいて下さい。

ではでは基本を押さえた上で、象牙質に水や風がかかってしまう原因を見ていきましょう。項目は大きく分けて、

1、歯周病になっている

2、噛み合わせが不適切

3、歯ブラシの圧力が強すぎる

4、歯石を取ってもらった

5、歯がすり減っている

この5つですね。
では1つ目から見ていきましょう!

原因その1:歯周病になっている

歯周病になると、歯周ポケットと呼ばれる溝ができます。あなたもテレビのCMなどで聞いたことがあるかも知れませんね。

歯周ポケット

こんなイメージです。

歯と歯茎の隙間が深くなっている状態なので、水や風が歯周ポケットの中にまで入ってくるわけです。

歯周ポケットに接している歯の素材は象牙質。なので、神経に刺激が伝わりやすくなるという理屈です。

<治療法>

この場合の治療はやるべきことが明確です。

歯周病を治療するということが原因の除去であり、根本的な治療になります。

歯周病治療と言うと、歯石を取るなどの処置をしなければ治らないイメージだと思いますが、歯医者の手が加わらなくても正しい歯磨きさえ出来れば、歯茎が引き締まって知覚過敏はなくなるんですね。

もちろん歯の根っこについてしまった歯石を取らないと、歯茎は引き締まっても歯周ポケットは深いまま残ります。

歯周病自体も完全には治りませんが、「知覚過敏だけなら改善するよ」ってことです。

ただ、歯磨きが出来ていなければ歯周病は絶対に治りませんから、知覚過敏、歯周病に関係なく自分の歯を守るために正しい磨き方は身につけておきたいところです。

歯周病に関して詳しいところは、歯周病(歯槽膿漏)を本気で治す、たった一つの治療法とは。や、歯医者も出来ない!?本当に正しい歯磨きの仕方とは?の記事を参考にしてみて下さい。

原因その2:噛み合わせが不適切

これはあまり指摘されないと思いますが、実は、噛み合わせが悪いと知覚過敏になってしまうんですね。

もし今回説明する他の4つの原因に当てはまらないと思うなら、お口の中を一度鏡で見てください。

「奥歯に白や銀の詰め物、被せ物が入っていませんか?」

しかも、その治療が最近受けたものなら、知覚過敏の原因になっている場合があります。

噛み合わせが不適切だと一部の歯だけが強く当たり、余計な力を受けてしまいます。

すると歯が左右にグリグリと動かされることで歯と歯茎の隙間が緩んできますその緩んだ歯と歯茎の隙間に水や風が入ることでしみるというわけです。

<治療法>

この原因の場合、単純に噛み合わせを治せばいいだけの話なんですが、この治療がなかなか難しいんです。

正しい噛み合わせの知識を持った先生が、適切な理論に則って治療しなければ、上手くいきません。

そこで、あなたにオススメするのは、P.G.I.  Club(Practical Gnathology Institute Club)と呼ばれるスタディーグループに所属する先生に一度見てもらうことです。

噛み合わせの専門的な知識を体系的に学んだ先生が多くいますので、適切な治療が受けられる可能性が高いんです。

歯科医院のホームページには“所属する勉強会・スタディーグループ”という項目があるはずですから一度チェックしてみて下さい。

またP.G.I. クラブのホームページでは会に所属する先生を紹介していますので、お近くの医院を探してみて下さい。

原因その3:歯ブラシの圧力が強すぎる

正しい歯磨きが出来ていない人の多くは、歯ブラシを押し当てる力が強い過ぎます。

力を入れれば入れるほどキレイになるイメージが強いので、無駄にガシガシやってしまうんですね。

歯ブラシを当てる角度が良ければまだいいんですが、歯と歯茎の境目に毛先を向けて磨いていると歯茎がダメージを受けてしまうんです。
ダメな磨き方
テレビのCMで見たことがあると思いますし、僕らが大学時代に「バス法」という名前で教わる磨き方でもあるんですが、これが知覚過敏の原因になります。

ダメージを受けると、歯茎が下がります。すると根っこの象牙質が露出するので、しみやすくなるんです。

また、歯茎が下がった状態で更に強い力で歯磨きを続けていると、歯が少しずつ削れてしまいます(象牙質はエナメル質よりも柔らかいから)から注意が必要です。

正しい歯磨きに関しては、歯医者も出来ない!?本当に正しい歯磨きの仕方とは?の記事をチェックして下さい。

歯茎を擦(こす)らずにプラーク(細菌の塊)だけを取り除くのが歯磨きのポイントです。

力加減は、「シャカシャカ」と音が”しない”くらいの力を目安にしてもらえればと思います。

<治療法>

この知覚過敏に関しては、歯磨きの仕方を根本的に変えるしかありません。

歯磨きが上手くなれば、時間をかけて歯茎が元の位置まで戻り、しみなくなってきます。

是非、今日から「正しい歯磨き」を意識しながら実践してみて下さい。

原因その4:歯石を取ってもらった

あなたもこれまで何度か「歯石取り」をしてもらった経験があるのではないでしょうか?

実は、この処置の後に知覚過敏の症状が出てしまう場合があります。

ただ、歯石取り自体が悪いわけではありません。「歯石を取るタイミング」が知覚過敏の主な原因です。

歯磨きができていない状態(歯茎に炎症がある状態)で歯石を取ると、炎症が一時的に収まって急激に歯茎が引き締まります。

すると、歯の根っこ(象牙質)が一気に露出する形になります。こうなると知覚過敏の症状が出てしまいます。

<治療法>

歯石を取るのは歯周病治療でよく行われる処置なのですが、本来は正しい歯磨きがしっかりと出来るようになってからやらないとダメなんです。

歯磨きが正しく出来れば、2週間から1か月ほどかけて歯茎はゆっくりと引き締まってきます。

この状態で歯石を取れば、予め歯茎が下がった状態で歯石を取るので知覚過敏が出ることはほとんどありません。

それに、歯磨きが正しく出来れば、再び歯石が付くこともありません。歯茎も腫れることはなくなります。

正しい歯磨きが出来てから歯石は取る、歯磨きが出来ていない状態ならどんな治療をしてもムダ

これが、根本的な歯周病治療の考え方です。

ただ、正しい歯磨きをマスターするまでの過程はすごく地道で、患者さんも僕らもかなり忍耐のいることです。

それに歯医者はお金になりません(“処置”ではないので)。

なので一般的に歯医者では歯磨きの指導はそこそこにして、さっさと歯石を取ってしまうことが多いんです。患者さんもさっさと歯石を取ってもらった方が楽かも知れませんしね。

でも、それでは歯周病の原因(歯磨きが出来ていないこと)が改善されていないので、一生歯周病は治りません。

歯周病が原因で知覚過敏になっている場合は、是非この機会に「原因にアプローチする歯周病治療」を知って下さい。

歯石に関しては、プロが教える衝撃の事実!歯石は取っちゃダメ!?の記事が参考になると思います。

原因その5:歯がすり減っている

この場合は歯の根っこの象牙質から水がしみているわけではありません。

歯ぎしりや酸蝕症(さんしょくしょう)で歯のエナメル質が削れて(溶けて)、神経が近くなっているんです。

ちなみに酸蝕症とはグレープフルーツやワインなどの強い酸性食品をたくさん摂取している場合や逆流性食道炎、拒食症(きょしょくしょう)、過食症(かしょくしょう)で嘔吐を繰り返している場合に歯が溶けることを指します。

食べ物や胃酸でも歯は溶けるんです。

細菌の出す酸で虫歯ができるのと基本的には一緒の原理です。当然歯がすり減ったり、溶けたりして神経が近くなってくると水や風がしみます。

<治療法>

食べ物に関しては柑橘系などの酸性度が強いものを避けることが大切です。コーラなどもかなり強い酸性飲料ですから、飲みすぎないように注意が必要ですね。

拒食症や過食症に関しては、一度内科の先生に相談をしてみて下さい。必要があれば精神科と協力して対応してもらえるかと思います。

歯ぎしりに関しては、自己暗示療法をはじめとした治療法を担当する先生と二人三脚で進めていく必要があります。

しみないように削れた歯に白い詰め物をしたり、マウスピースを入れたりしても、原因が解決していないので、一時的な効果しかありません。

自分をコントロールするのはすごく難しいのですが、潜在意識を味方につけることで少しずつ歯ぎしりを減らすことは可能です。

先ずは夜寝る前に、「歯を離して寝る」と30回唱えてから寝るようにしてみて下さい。少しずつ寝ている間の歯ぎしりをコントロールできるようになります。

まとめ

今回は知覚過敏についてお話しました。原因を復習しておくと、歯周病噛み合わせ歯ブラシの圧力歯石取り歯のすり減り、の5つでした。

これらの要素を押さえれば、知覚過敏で悩むことはなくなるはずです。

ただ、別の視点で「水がしみる」という現象を見ると、体があなたに出しているサインだと受け取ることも出来ます。

知覚過敏に限らず、「なんか歯が痛い気がする」、「なんか違和感がある」ということはお口の中にトラブルが起こりかけているということ。

見て見ぬふりをするのではなく、症状が軽いうちに歯医者でチェックしてもらうのがオススメです。歯の寿命を延ばすことにも繋がりますからね。

是非、これからもあなたの唯一無二の歯を大切にしてもらえればと思います。

では今回は以上です!


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ABOUTこの記事をかいた人

愛知県一宮市にある前岡歯科医院の院長で、『Dentalhacker』のライター。歯周病治療をベースに、「1本の歯を残す」ことにこだわった診療を行っている。『歯の本当の価値を伝いたい』という想いのもと、"歯ブラシから始まる予防歯科"の大切さを広めている。 たまにやる筋トレとバス釣りが趣味。根は真面目な性格だが、人を笑わすのが好きなので、よくウケ狙いに走る。診療中、患者さんに「最近肥えやーた?(名古屋弁で"太った?"の意)」と言われると、ヒドくテンションが下がるナイーブなハートの持ち主でもある。